授業を受けても結果が出ないあなたへ──授業直後の「仕分け」で学習効率を最大化する

授業が終わっても「どこがわからないのか分からない」「一生懸命やっているのに点数が上がらない」──そんな悩みを抱える学生は少なくありません。最短で“努力が結果に結びつく”習慣は、授業直後に行う「仕分け」(=その場で「理解できたこと/理解が不十分なこと」に分ける)です。本稿では、なぜそれが効くのかを日本語の研究に基づいて説明し、実務で使える具体的手順を示します。図はありません。文章のみで完結します。
なぜ「仕分け」が効くのか — メタ認知と振り返りの力
授業直後に自分の理解度を点検する行為は、メタ認知(自分の学びを客観的に把握する力)を高めます。授業内での振り返りや意図的な検査は、学習者のメタ認知的知識を向上させ、次に取るべき具体的行動(何を復習すべきか、誰に聞くべきか)を明確にします。教育現場での実践研究も、振り返り活動がメタ認知の向上と学習成果の改善に寄与することを報告しています。J-STAGE
「想起(リトリーバル)」と「間隔反復」を組み合わせる理由
「ただ読み返す」よりも、一度学んだことを意図的に思い出す(想起)行為のほうが記憶保持に強く働きます。授業直後〜24時間以内に短時間で想起練習を入れると効果的です。さらに、復習のタイミングをずらす(間隔反復)ことで長期記憶として残りやすくなることも多くの研究で示されています。つまり「授業直後の仕分け」→「直後の想起」→「24時間後/1週間後の再テスト」を回すのが現場で実践しやすく、効果も期待できる流れです。みんなの教育技術
「教える・説明する」行為が持つ追加効果
自分の学びを他者に説明する(あるいは説明するつもりで整理する)行為は、知識の再構成・生成的処理を促します。教授的活動は単なる復習を超えて、理解の深まりや応用力の向上につながるという国内の教育心理学のレビューがあり、家庭教師の現場で「生徒に説明していただく」機会を作ることは非常に理にかなっています。J-STAGE
実践テンプレ(今日からできる:図なし・テキストのみ)
授業直後(所要時間:30秒〜2分)
- ノート右上に「✔/?」を一つ記入。
- 「?」は必ず一語で分類(概念/手順/計算式)する。
- 「?」の下に1行で「何がわからないか」を書く(例:「?:手順 — ○○反応の混合比」)。
※目的:曖昧さを可視化し、復習の優先順位を即決する。
授業直後〜24時間以内(所要時間:5〜10分)
- ✔項目 →「想起」:自分で3問セルフクイズを解くか、1分で誰かに説明してみる。想起が記憶を強化する。みんなの教育技術
- ?項目 → 講師に質問する前に「何がわからないか」を1文でまとめる(説明が短いほど講師も即答しやすく、自分の問題の解像度も深まる)。
24時間後・1週間後(所要時間:それぞれ5分/10〜15分)
- 24時間後:ミニテスト(5分)で再確認。
- 1週間後:応用問題(10〜15分)で理解の深さ・応用力をチェック。
- 全ての結果は「仕分けログ(簡易)」に記録:日付・項目・所要時間・再テスト結果。
※間隔反復の効果により、忘却を抑えて長期保持につながる。関西大学
よくある悩みへの実践的アドバイス
- 「仕分けが面倒で続かない」 → 初期は超簡単ルール(右上に✔/?+分類1語)を徹底。習慣化してから詳細ログを拡張。
- 「想起テストで何度も間違う」 → 間違いは学びの鍵。間違えた箇所を要点化して即時解説→即演習→再テストを回して更新する。
- 「ノートかアプリ、どちらが良い?」 → 形式は問いません。重要なのは可視化して復習計画に組み込むこと。アプリは通知でリマインドしやすく、紙は手軽に習慣化しやすい利点がある。
まとめ
今日の授業の終わりに30秒程度で「仕分け」を行い、翌日の想起(短時間)と1週間後の応用確認を必ず入れてください。仕分け→想起→間隔反復→教授(説明)の組合せは、日本語の研究でも一貫して学習効率を高めるとされています。小さく始めて継続することで、「努力が結果に結びつく」実感を取り戻せます。J-STAGE J-STAGE みんなの教育技術
参考
- 小林敬一「他の学習者に教えることによる学習はなぜ効果的なのか?」(教育心理学研究, 2020)—教授的学習の理論的整理と証拠。J-STAGE学びを通じて、皆さんの成長を最大限に引き出します。
- 古賀智子「メタ認知を促す方略の研究 : 『総合的な学習の時間』における…」(J-Stage, 2006)。振り返り活動がメタ認知を高めると報告。J-STAGE
- 前田康裕(熊本大学)「メタ認知を高め、自己調整力を育む『振り返り』を再考する」等、実践レポート。sky-school-ict.net
- 「意図的に思い出す(リトリーバル学習)」解説記事(教育系)—想起練習の授業実装例。みんなの教育技術
- 中田達也(関西大学ほか)関連論文・レビュー:分散学習・間隔反復に関する検討。関西大学
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